Gemini APIのCode Executionとは|使い方・料金・制限

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📅 公開日: 2026年9月28日🔄 最終更新: 2026年10月2日

Gemini APIに「最初の50個の素数の合計を計算して」と頼んだら、途中の説明は正しいのに最後の数字だけズレていた——モデルに複雑な計算やデータ処理をさせるとき、こうした計算ミスに悩んだことはないだろうか。

結論から言うと、この種の計算ミスを減らす公式ツールがCode Execution(コード実行)である。Gemini API公式ドキュメントはCode Executionを「モデルがPythonコードを生成して実行できるコード実行ツール」と定義しており、モデルは実際にコードを動かした結果を見ながら、最終的な出力にたどり着くまで反復的に学習できる、と説明している。出典はGemini API公式ドキュメント(Code execution)。

本記事では、Code Executionの公式定義から、有効化方法、実行結果の構成要素、画像を操作する機能、マルチターンでの使い方、ファイル入出力(I/O)対応と技術的な制限、料金の仕組み、制限事項、他ツールとの組み合わせ、対応ライブラリまでを公式ドキュメントに基づいて整理する。仮の例として、公式ドキュメントが示す「素数の合計を計算する」という一つの処理を通して、コード生成から実行結果を受け取るまでの流れを追っていく。

Gemini APIやGoogle AI Studioの基本的な使い方をまだ確認していない場合は、先にGoogle AIの使い方ガイドを読んでおくと理解しやすい。

目次

Gemini APIのCode Execution(コード実行)とは|公式定義とPython限定という制約

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Code Execution(コード実行)とは、Gemini APIが提供する組み込みツールの一つで、モデル自身がPythonコードを生成し、そのコードを実行環境で動かした結果を見ながら最終的な出力を組み立てる仕組みである。生成・実行できる言語はPythonに限られる。

公式ドキュメントは、Code Executionについて「方程式を解いたり、テキストを処理したりするなど、コードベースの推論を活用するアプリケーションを構築できる」「コード実行環境に含まれるライブラリを使えば、より専門的なタスクも実行できる」と説明している。出典はGemini API公式ドキュメント。

ここで重要な制約が一つある。公式ドキュメントは「Geminiは Python でのみコードを実行できる」と明記しており、「Gemini に別の言語でコードを生成するようリクエストすることはできるが、モデルはコード実行ツールを使用してそのコードを実行できない」と続けている。JavaScriptやGoのコードを書かせること自体はできても、それをCode Execution経由で動かすことはできない、という区別を最初に押さえておきたい。

Code Executionの有効化方法|toolsにcode_executionを指定するだけ

Code Executionの有効化方法とは、Interactions APIのtools引数に{"type": "code_execution"}を渡すことであり、追加の設定ファイルやモデル側の事前登録は不要である。

公式ドキュメントが示すPythonの例は次の通りである。仮の例として「最初の50個の素数の合計」を計算させている。

from google import genai

client = genai.Client()
interaction = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    input="What is the sum of the first 50 prime numbers? "
          "Generate and run code for the calculation, and make sure you get all 50.",
    tools=[{"type": "code_execution"}]
)
for step in interaction.steps:
    if step.type == "model_output":
        for content_block in step.content:
            if content_block.type == "text":
                print(content_block.text)
    elif step.type == "code_execution_call":
        print(step.arguments.code)
    elif step.type == "code_execution_result":
        print(step.result)

この仮の例で指定しているgemini-3.8-flashは、Gemini 3.8 Flashとはで解説しているモデルで、2026年10月2日時点の公式モデル一覧でFlash系の現行モデルとして掲載されている。Code Execution自体は特定のモデル専用機能ではなく、toolsにcode_executionを渡すという同じ枠組みで、対応する他のGeminiモデルでも利用できる。

実行結果の3つの構成要素|text・code_execution_call・code_execution_result

Code Executionの出力は、text(モデルが生成する地の文)・code_execution_call(モデルが生成した実行対象のコード)・code_execution_result(実行結果)という3種類のコンテンツパートの組み合わせで返ってくる。

公式ドキュメントは、先ほどの素数計算の仮の例における出力を「読みやすいように整形したもの」として示し、モデルがまず計算方針を文章で説明し、続けてPythonコードを生成し、そのコードの実行結果として「primes=[2, 3, 5, 7, …]」「sum_of_primes=5117」という値を返し、最後に「最初の50個の素数の合計は5117である」という文章でまとめる、という流れを示している。出典はGemini API公式ドキュメント。

この3種類のパートを区別する理由は、それぞれ扱いが異なるためである。textは人間向けの説明文、code_execution_callは検証・ログ用のコードそのもの、code_execution_resultは実行環境が返した生の結果であり、アプリケーション側でこれらを個別に取り出して表示や保存の判断を分けられる。

画像を操作するCode Execution|公式が挙げる3つのユースケース

画像を操作するCode Executionとは、公式ドキュメントが「Gemini 3 Flash」の機能として説明している、画像を見ながらPythonコードを書いて、拡大・計算・注釈といった処理を能動的に行う機能であり、有効化にはCode ExecutionとThinkingの両方を有効にする必要がある。ただし「Gemini 3 Flash」は現行のFlash系列の最新ではなく、2026年10月2日時点のモデル一覧では Gemini 3.8 Flash が現行のFlashモデルとして掲載されている。

公式ドキュメントは「Gemini 3 Flashモデルは、Pythonコードを記述して実行し、画像をアクティブに操作・検査できるようになった」としたうえで、次の3つのユースケースを挙げている。

ユースケース 公式の説明
Zoom and inspect(ズームと確認) 離れた場所のメーターを読むなど、細部が小さすぎる場合にモデルが暗黙的に検知し、コードでその部分を切り出して高解像度で再確認する
Visual math(視覚的な計算) レシートの明細を合計するなど、コードを使った複数ステップの計算を実行する
Image annotation(画像への注釈) 関係性を示す矢印を描くなど、画像に注釈を加えて質問に答える

モデル名の読み方には注意が要る。Code Execution公式ドキュメントの画像操作の節は「Gemini 3 Flash」を名指ししているが、Gemini APIのモデル一覧(2026-10-02確認)は、Gemini 3.8 Flash(gemini-3.8-flash)を「長期的なソフトウェア開発、自律エージェント、複雑な企業業務」向けのFlashモデルとして掲載している。画像操作の対応範囲が3.8 Flashなど新しいモデルにも及ぶかどうかは、Code Executionの公式ドキュメントに明記が確認できなかったため、本記事では断定しない。画像操作を使う場合は、利用するモデルで実際に動くかを小さな入力で試してから設計に組み込むとよい。

公式ドキュメントは、小さい文字の拡大についてはモデルが自動的に処理する一方、それ以外の作業(「歯車の数を数えるコードを書いて」「この画像を正立させるよう回転させて」など)ではコードの使用を明示的に指示すべきだと注記している。画面や外部環境をエージェントとして操作する機能に関心がある場合は、目的が異なるGemini Computer Useとはも参考になる。Computer Useは画面操作そのものを代行する機能であるのに対し、Code Executionの画像操作はあくまで渡された画像に対してPythonコードで処理を行うものであり、両者は別の機能である。

マルチターンでのCode Execution|previous_interaction_idで会話を続ける

マルチターンでのCode Executionとは、previous_interaction_idを指定することで、複数ターンの会話の中でもCode Executionを使い続けられる仕組みである。

公式ドキュメントは、1ターン目で前置きの質問をし、2ターン目でprevious_interaction_idを指定しながら実際の計算を依頼する、という仮の例を示している。要点を抜き出すと次のような構成になる。

interaction1 = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    input="I have a math question for you.",
    tools=[{"type": "code_execution"}]
)
interaction2 = client.interactions.create(
    model="gemini-3.8-flash",
    previous_interaction_id=interaction1.id,
    input="What is the sum of the first 50 prime numbers? "
          "Generate and run code for the calculation, and make sure you get all 50.",
    tools=[{"type": "code_execution"}]
)

previous_interaction_idを渡すことで、1ターン目の文脈を踏まえたうえで2ターン目のCode Executionを実行できる。1回のやり取りで完結させず、対話を重ねながらコードを修正・再実行させたい場面で使う仕組みである。

ファイル入出力(I/O)対応|CSV・テキストのアップロードとMatplotlibグラフ出力

ファイル入出力(I/O)対応とは、公式ドキュメントが「Gemini 3.5 Flashなどの現在のGeminiモデル」と記載するモデルでCode Executionがサポートする、CSV・テキストファイルのアップロードとMatplotlibによるグラフ生成の機能である。

公式ドキュメントは「Gemini 3.5 Flashなどの現在のGeminiモデルでは、コード実行でファイル入力とグラフ出力がサポートされている」としたうえで、「CSVファイルとテキストファイルをアップロードし、ファイルに関する質問をしたり、回答の一部としてMatplotlibグラフを生成したりできる」「出力ファイルは、レスポンスでインライン画像として返される」と説明している。出典はGemini API公式ドキュメント。

ここまでに出てきた3つの機能ティアを、モデルの目安と合わせて整理すると次の表のようになる。

機能 公式が挙げるモデルの目安 有効化の条件
基本のコード実行(Python生成・実行) 個別モデルの限定記載なし(「GeminiはPythonでのみ実行可能」という言語制約のみ明記) toolsにcode_executionを指定する
画像を操作するCode Execution 公式ドキュメントが名指しするのは「Gemini 3 Flash」(現行の最新Flashではない点に注意) Code ExecutionとThinkingの両方を有効化する
ファイルI/O(CSV/テキスト入力、Matplotlibグラフ出力) 公式の文言は「Gemini 3.5 Flashなどの現在のGeminiモデル」(Gemini 3.5 Flashは3.8世代より前のモデル) 通常のCode Execution設定に加えてファイルを渡す

仮の例として、売上データのCSVファイルをアップロードして「月別の売上をグラフにして」と依頼すると、モデルはPandasでCSVを読み込み、Matplotlibでグラフを描くコードを生成・実行し、結果のグラフ画像をインラインで返す、という流れになる。

I/Oの技術的な制限|実行時間30秒・再試行5回・ファイルサイズの上限

I/Oの技術的な制限とは、コード環境の最大実行時間が30秒という上限、エラー時の再生成が最大5回という上限、入力ファイルサイズがモデルのトークンウィンドウで制限されることを指す、公式ドキュメントが明記する制約である。

公式ドキュメントは、Code Execution I/Oを使う際の技術的な詳細として次の項目を挙げている。

項目 公式の制限
コード環境の最大実行時間 30秒
エラー発生時の再生成 モデルがコード出力を再生成する場合があり、これは最大5回まで
入力ファイルサイズ モデルの最大コンテキストウィンドウが上限。超過するとAPIがエラーを返す
得意なファイル形式 テキストファイルとCSVファイルで最も安定して動作する
ファイルの渡し方 インラインデータまたはFiles APIでアップロード。出力ファイルは常にインラインデータで返る

実行時間が30秒を超えるような大規模な計算や、モデルのコンテキストウィンドウを超えるファイルは、そのままではCode Executionの対象にならない。あらかじめファイルサイズを絞る、処理を分割するといった設計が必要になる。

Code Executionの料金|追加課金は無いが、何がトークンとして数えられるか

Code Executionの料金とは、ツール自体の有効化に追加費用はなく、使用しているGeminiモデルの標準的な入力/出力トークン料金がそのまま適用される課金方式である。

公式のGemini API料金ページの「ツールの料金」表では、Code Execution(コード実行)の項目は「無料」と表示されており、「選択したモデルの標準トークン料金で課金される」「費用はツールの使用量のみに基づいて決定され、セッションのランタイムに対する料金は発生しない」と説明されている。Code Execution公式ドキュメントも「Gemini APIからのコード実行を有効にしても、追加料金は発生しない」「使用しているGeminiモデルに基づいて、入力トークンと出力トークンの現在のレートで課金される」と、同じ内容を説明している。

代表例として、2026年10月2日時点のGemini 3.8 Flashの料金を公式料金ページで確認した内容を整理する。通貨は米ドル、単位は100万トークンあたりで、Standard(有料枠)の入力は0.75ドル、出力(思考トークンを含む)は3.75ドルである。この金額は公式ページ上で「2026年12月31日まで」と期限付きで示されており、同ページは2027年1月1日以降を入力1.50ドル・出力7.50ドルとしている。無料枠は入力・出力とも無料と表示されている。Batch/Flexは入力0.375ドル・出力1.875ドル、Priorityは入力1.35ドル・出力6.75ドル(いずれも同じく2026年12月31日までの価格)である。料金は改定されるため、利用前に最新の公式ページを確認してほしい。

区分(Gemini 3.8 Flash) 入力(100万トークン) 出力・思考トークン含む(100万トークン) 備考
Standard 有料枠 0.75ドル 3.75ドル 2026年12月31日まで。2027年1月1日以降は入力1.50ドル・出力7.50ドル
Batch/Flex 有料枠 0.375ドル 1.875ドル 2026年12月31日までの価格
Priority 有料枠 1.35ドル 6.75ドル 2026年12月31日までの価格

Code Executionを使った場合も、この表のモデル単価に、生成コードと実行結果の分のトークンが上乗せされるだけで、セッション実行時間への別料金はない。出典は公式料金ページとCode Execution公式ドキュメント(いずれも2026-10-02確認)。なお、Google AI Studioの無料範囲については、料金ページが全提供地域で無料と記載する一方、請求に関する公式の課金FAQは有料プロジェクトの有料APIキーを接続した場合にそのキーの利用が課金されると記載しており、公式ページ間で表現に差がある。AI Studioが常に無料とは言い切れないため、有料キーを使う場合は課金対象になる前提で試算するのが安全である。

Gemini APIのモデル別トークン単価そのものは、Gemini API料金の読み方2026で確認できる。Code Execution自体に独立した追加項目は無く、この単価がそのまま適用される、という位置づけになる。

課金の内訳|中間トークンと出力トークンの関係

課金の内訳とは、モデルへ渡す入力トークンには一度だけ課金され、生成されたコードとその実行結果は出力トークンとして課金される一方、次のターンでモデルがそれらを推論の材料として使う際には中間トークンとして入力トークン扱いになる、という一連の仕組みである。

公式ドキュメントは、コード実行の課金について「モデルに渡す入力トークンに対しては一度だけ課金され、モデルから返される最終出力トークンに対して課金される」「生成されたコードを表すトークンは出力トークンとして数えられる」「コード実行結果も出力トークンとして数えられる」と説明している。そのうえで、「Geminiがレスポンス生成時にコード実行を使用する場合、元のプロンプト・生成されたコード・実行結果には中間トークンというラベルが付き、入力トークンとして課金される」「Geminiは続けて要約を生成し、生成されたコード・実行結果・最終的な要約を返す。これらは出力トークンとして課金される」としている。出典はGemini API公式ドキュメント。

I/O利用時に課金対象となる項目を整理すると、次の表のようになる。

項目 課金区分 備考
ユーザープロンプト 入力トークン 通常のプロンプト課金と同じ
モデルが生成したコード 出力トークン 生成時点で出力トークンとして課金される
コード実行環境での出力 出力トークン 実行結果そのものが出力トークンとして数えられる
Thinkingトークン 出力トークン I/O利用時の内訳として公式が明記
モデルが生成する要約 出力トークン 最終的な自然文の要約もここに含まれる

トークン単位の課金をさらに抑えたい場合は、繰り返し使うプロンプト部分を再利用するGemini APIのコンテキストキャッシュとはで解説している仕組みも、Code Executionと組み合わせて検討する価値がある。

現行モデルと旧モデルの見分け方|Code Executionで何を指定すべきか

Code Executionで指定するモデルは、公式のモデル一覧に掲載されている現行モデルを選ぶのが基本であり、2026年10月2日時点のFlash系の現行モデルはGemini 3.8 Flash(gemini-3.8-flash)である。Code Executionはtoolsにcode_executionを渡す共通の枠組みなので、モデル名を差し替えて試せる。

公式のモデル一覧(2026-10-02確認)には、Gemini 3.8 Flash、Gemini 3.5 Flash-Lite、音声向けのGemini 3.8 Live、Gemini 3.8 Live Extended Thinking、音声合成向けのGemini 3.8 Flash TTS・Flash-Lite TTSなどが並んでいる。Code Executionの公式コード例が指定しているのはgemini-3.8-flashである。一方、記事や古いサンプルに出てくる「Gemini 3 Flash」「Gemini 2.5」といった表記は、現行の最新ではなく旧世代の名称として読む必要がある。

見かける表記 位置づけ(2026-10-02時点) Code Executionでの注意
Gemini 3.8 Flash モデル一覧に掲載されている現行のFlashモデル 公式コード例が指定するモデル
Gemini 3.5 Flash モデル一覧に掲載されているが3.8より前の世代 公式がファイルI/O対応の例として名前を挙げる
Gemini 3 Flash Code Executionの画像操作の節で名指しされる表記 最新と読まず、利用モデルでの動作を確認する
Gemini 2.5系 旧世代。公式の更新情報では、過去に実際に使ったユーザーへアクセスを限定 新規の実装では選ばない

Gemini 2.5系については、公式のリリースノートの2026年9月18日の項目が、信頼性確保のためにアクセスを過去に実際に使ったユーザーへ限定したと記載している。同じ項目は、これらのモデルは非推奨ではなく、当面APIで提供され続けるとも述べている。新規プロジェクトでは現行モデルから始める、というのが公式の方向性である。

実務上は、モデル名を文字列として設定ファイルや環境変数に切り出しておくと、現行モデルが入れ替わっても差し替えだけで済む。モデル名を変えたら、同じプロンプトで実行時間・エラー再生成の回数・出力トークン数を見比べ、料金への影響を確認してから切り替える。

Code Executionの制限事項|コードと実行結果しか返せない

Code Executionの制限事項とは、モデルがコードの生成と実行しか行えず、メディアファイルなど他の成果物は返せないこと、有効化によって物語生成など他の出力領域で品質の低下が起こり得ること、モデルごとに成功率のばらつきがあることを指す。

公式ドキュメントは制限事項として次の3点を挙げている。

  • モデルはコードの生成と実行のみが可能で、メディアファイルのような他の成果物は返せない
  • コード実行を有効にすると、物語の作成など他の領域の出力で品質の低下(リグレッション)が起きる場合がある
  • コード実行を成功させる能力には、モデルごとにばらつきがある

「Code Executionを有効にしておけば常にプラスに働く」わけではなく、計算やデータ処理が主目的でないタスクでは、他の出力品質に影響しないか確認しながら使うのが公式の想定に沿った使い方である。出典はGemini API公式ドキュメント。

他ツールとの組み合わせ|Google検索によるグラウンディングと関数呼び出し

他ツールとの組み合わせとは、Code ExecutionをGoogle検索によるグラウンディングと組み合わせて複雑なユースケースに対応させたり、Gemini 3モデルで組み込みツールとカスタムツール(関数呼び出し)を併用したりできる仕組みである。

公式ドキュメントは「Code Executionツールは、Google検索によるグラウンディングと組み合わせて、より複雑なユースケースに対応できる」「Gemini 3モデルは、組み込みツール(コード実行など)とカスタムツール(関数呼び出し)の組み合わせをサポートしている」と説明している。出典はGemini API公式ドキュメント。

仮の例として、「最新の為替レートを調べたうえで、その数値を使って複数商品の合計金額を計算して」という依頼は、最新情報の取得をGoogle検索によるグラウンディングに任せ、実際の計算をCode Executionに任せる、という役割分担で実現できる。無料枠や超過分の料金は媒体ごとに異なるため、金額は組み合わせるツールそれぞれの公式ページで個別に確認する必要がある。独自の外部システムと連携させたい場合は、Gemini APIのFunction Calling入門で解説している関数呼び出しとの組み合わせも選択肢になる。

対応ライブラリ一覧|自分でインストールはできない、グラフはmatplotlibのみ

対応ライブラリ一覧とは、Code Executionの実行環境にあらかじめ含まれているPythonライブラリの一覧であり、利用者が独自のライブラリを追加インストールすることはできない。

公式ドキュメントは、コード実行環境に次のライブラリが含まれていると説明している。

attrs、chess、contourpy、fpdf、geopandas、imageio、jinja2、joblib、jsonschema、jsonschema-specifications、lxml、matplotlib、mpmath、numpy、opencv-python、openpyxl、packaging、pandas、pillow、protobuf、pylatex、pyparsing、PyPDF2、python-dateutil、python-docx、python-pptx、reportlab、scikit-learn、scipy、seaborn、six、striprtf、sympy、tabulate、tensorflow、toolz、xlrd

データ処理系ではpandasやnumpy、scikit-learnやscipy、可視化ではmatplotlibやseaborn、ドキュメント生成ではpython-docxやpython-pptx、reportlab、PDFの読み書きにはPyPDF2やfpdfが含まれており、専用ライブラリを自分で追加しなくても幅広い処理に対応できる構成になっている。ただし公式ドキュメントは「独自のライブラリをインストールすることはできない」と明記しており、グラフ描画についても「グラフ描画にはmatplotlibのみがサポートされている」と注記している。plotlyなど一覧に無いライブラリでのグラフ生成を期待する使い方はできない。出典はGemini API公式ドキュメント。

よくある質問(FAQ)

Q1. Code ExecutionとFunction Callingはどう違いますか?
Code Executionは、Gemini API公式が用意したPython実行環境の中でモデル自身がコードを生成・実行する仕組みであるのに対し、Function Callingは利用者が定義した外部の関数をモデルが呼び出し、実際の実行はアプリケーション側が担う仕組みである。両者は排他的ではなく、公式ドキュメントもGemini 3モデルで組み込みツール(Code Executionなど)とカスタムツール(Function Calling)を組み合わせられるとしている。仕組みの詳細はGemini APIのFunction Calling入門で解説している。
Q2. Code ExecutionでPython以外の言語のコードを実行できますか?
できない。公式ドキュメントは「Geminiは Python でのみコードを実行できる」と明記しており、他言語のコードを生成させることはできても、Code Executionツールでそれを実行することはできないとしている。
Q3. Gemini CLIでもCode Executionと同じことができますか?
Gemini CLIは、ファイル操作やコード理解などの組み込みツールをあらかじめ備えたコマンドラインツールであり、Code ExecutionはGemini APIを自分のアプリケーションに組み込む開発者向けのツールという位置づけが異なる。ターミナルからすぐに使い始めたい場合はGemini CLIの使い方、自作のアプリにコード実行機能を組み込みたい場合はCode Executionを使う、という切り分けになる。
Q4. NotebookLMでもCode Executionは使えますか?
NotebookLMは、アップロードした資料を整理・要約し質問に答えるためのツールであり、Gemini APIのtoolsにcode_executionを渡して使うCode Executionとは提供形態が異なる。NotebookLM側でPythonコードを実行する機能の有無は、本記事では公式ドキュメントで確認していないため断定しない。資料整理や要約を目的とするならNotebookLMの使い方、計算やデータ処理をコードで行いたいならGemini APIのCode Execution、と目的で使い分ける必要がある。
Q5. Google AI Plus/Pro/Ultraプランに入っていれば、Code Executionを追加料金なく使えますか?
Plus/Pro/Ultraは主にGeminiアプリやGoogle Workspaceでの利用枠を広げる個人向けサブスクリプションであり、Code ExecutionはGemini APIをAPIキーで直接呼び出す開発者向け機能である。課金体系が異なるため、プランの違いはGoogle AIプランの違い、API側のCode Execution自体の課金は本記事の料金セクションで別々に確認する必要がある。
Q6. Code Executionが生成したグラフや画像は保存できますか?
できる。公式ドキュメントは出力ファイルが常にインラインデータとして返ると説明しているため、レスポンスから画像データを取り出して自分のアプリケーション側で保存・表示する処理を実装する。
Q7. モデルは何を指定すればよいですか?
2026年10月2日時点では、公式のコード例が指定しているgemini-3.8-flashから試すのが分かりやすい。料金は期限付きの導入価格を含むため、公式料金ページで最新の単価を確認してから見積もるとよい。
Q8. エラー時の再生成回数(5回)を自分で増やすことはできますか?
公式ドキュメントは「コード環境でエラーが発生した場合、モデルはコード出力を再生成する可能性があり、これは最大5回まで」と回数を明記しているのみで、この回数を利用者側の設定で変更できるとは説明していない。現時点では公式仕様として固定の上限と捉えておくのが妥当である。

まとめ

Code Executionは、Gemini APIのモデルが自分でPythonコードを書き、実行結果を見ながら答えを組み立て直せる公式ツールである。基本のコード実行に加えて、公式が「Gemini 3 Flash」と記載する画像操作、Gemini 3.5 Flashなどを例に挙げるファイルI/O対応と、機能ごとに前提となるモデルの目安が異なり、記事中の「Gemini 3 Flash」は現行の最新ではない点はまず押さえておきたい。

料金面では、2026年10月2日時点のGemini 3.8 Flashは入力0.75ドル・出力3.75ドル(100万トークンあたり、2026年12月31日までの価格)で、Code Execution自体の有効化に追加費用は発生せず、生成されたコードや実行結果は使用しているモデルの標準的な入力/出力トークン料金の中で処理される。実行時間30秒・再生成5回までという技術的な制限や、独自ライブラリをインストールできないという制約を踏まえたうえで、まずは本記事の仮の例のような簡単な計算処理から動かしてみて、ファイルアップロードや他ツールとの組み合わせへと少しずつ範囲を広げていくのが、実装を安定させる近道になる。

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この記事を書いた人

株式会社S.Line 代表取締役。偏差値39から起業し、AIとSNSの活用で「普通の人」が成果を出す方法を発信。

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