GoogleドキュメントでGemini Notebookの資料を参照するには、Docsのサイドパネルまたは下部バーで「@」を入力し、既存のNotebookを指定します。Googleは2026年9月23日のGoogle Workspace Updatesブログで、この機能を発表しています。使えるのは対象のエディションやプランで、Workspaceのスマート機能が有効であることも条件です。
この記事では、同ブログを2026年10月18日に開いて確認した内容を、「公式に書かれていること」と「書かれていないこと」を分けて整理します。手順として公式が示すのは「@」で参照する操作までで、画面ごとの細かい操作は書かれていません。そこで、書かれていない部分は推測で埋めず、使えない時に確認する順番としてまとめます。
仮の例として、研修資料の案を作る担当者を考えます。研修アンケートの要約とマニュアル数点を1つのノートブックにまとめておけば、Docsで案を書く画面から「@」でそのノートブックを呼び出せる、というのが公式の説明です(内容は一例です)。
Docsからノートブックを参照できる機能とは
GoogleドキュメントでのGemini Notebook参照とは、Gemini Notebookに整理した資料を、Docsでの文書作成時の文脈の参照元(コンテキストソース)として使える機能のことで、Geminiは出力を参照元に基づかせ、インラインの引用を付けると公式は説明しています。
公式ブログは冒頭で、Gemini Notebookをコンテキストソースとして使える機能を導入すると述べています。調査と文書作成のあいだの隔たりを埋める機能で、タブの切り替えやコピー&ペーストなしに、整理した資料を書く画面から使えることが狙いだと説明されています(Google Workspace Updates、2026年9月23日の投稿、2026年10月18日確認)。
ブログは、プロジェクト提案書や技術的なホワイトペーパーを書く場面を例に挙げ、出典をたどって事実を確かめやすくなる点を利点としています。なお、Gemini Notebookの使用量そのものの仕組みは別の話題で、Gemini Notebookの使用量上限|計算量ベース移行とプラン別倍率で整理しています。
参照のしかた:「@」を入力して既存のNotebookを選ぶ
Docsでの参照操作とは、サイドパネルまたは下部バーで「@」を入力して既存のNotebookを指定することで、公式ブログが示している手順はこの1点です。
ブログには、サイドパネルまたは下部バーで「@」を入力すると既存のNotebookを参照できる、と書かれています(公式ブログ)。指定したあとは、Geminiが参照元に基づいて出力し、インラインの引用が付く流れです。
一方、Docsのヘルプ「Gemini in Google ドキュメントでカスタマイズされたドキュメントを作成する」(2026年10月18日確認)には、ボトムバーのプロンプト入力欄に作りたい文書の説明を入れる方法と、「@」を入力してメニューから検索して選ぶ方法が載っています。このヘルプが挙げるソースは、Google ドライブ、Chat、Gmail、ウェブのファイルです。私が確認できた範囲では、このヘルプの本文にノートブックの記載は見つかりませんでした。ノートブックの参照は、上の公式ブログの記載を根拠にしてください。
| 確認したいこと | 公式に書かれていること | 書かれていないこと |
|---|---|---|
| 入口 | サイドパネルまたは下部バーで「@」を入力する(公式ブログ) | メニューの見え方や選択後の表示の細部 |
| 出力の扱い | 参照元に基づいて出力し、インラインの引用を付ける(公式ブログ) | 引用の表示形式や、ノートブック内のどの部分が使われるかの詳細 |
| 対応環境 | ブログには記載なし。Docsのカスタマイズ文書作成のヘルプには「現在、この機能はパソコンで利用可能です」とある | ノートブック参照も同じ環境条件かどうか |
使える条件:エディションとプラン別の対象
この機能の対象とは、Business、Enterprise、Education、個人向けのGoogle AIプラン、および一部のアドオンのうち、公式ブログの提供対象に挙げられている区分のことです。
公式ブログの「Availability」には、次の区分が挙げられています(公式ブログ、2026年10月18日確認)。提供の進み方については、Rapid ReleaseとScheduled Releaseのドメインで「Available now」(提供中)とされています。
| 区分 | 公式ブログに書かれた対象 |
|---|---|
| Business | Business StandardとPlus |
| Enterprise | Enterprise StandardとPlus |
| Education | Education Plus |
| Consumer(個人向け) | Google AI ProとUltra |
| Educationのアドオン | Google AI Pro for Education、Teaching and Learning |
| その他のアドオン | AI Expanded Access |
この表は6行で、公式ブログの区分と同じ並びです。個人向けで挙げられているのはProとUltraで、Plusは記載がありません。記載がないことは「使えない」と書かれているわけではないため、自分のプランが対象かどうかは公式の表記で確かめてください。プランの違い自体はGoogle AIプランの違い|Plus/Pro/Ultraの選び方で整理しています。
前提条件:スマート機能と管理者の設定
前提条件とは、利用者側ではWorkspaceのスマート機能が有効であること、管理者側ではDriveでのGemini for Workspaceが有効であれば既定で使えること、という公式ブログの「Getting started」の記載を指します。
公式ブログの「Getting started」では、管理者向けには、DriveでのGemini for Workspaceが有効であれば、この機能は既定で利用できると書かれています。エンドユーザー向けには、Workspaceのスマート機能が有効である必要があると書かれています(公式ブログ)。
管理者向けヘルプManage access to Gemini features in Workspace services(2026年10月18日確認)は、Drive、Docs、Sheets、Slides、Forms、Drawings、Vidsなどのサービスごとに、Gemini for Workspaceの機能アクセスをオンまたはオフにする方法を説明しています。既定はオンです。同ヘルプはまた、Workspaceのサービス内でGeminiを使うには、利用者がスマート機能とパーソナライズをオンにする必要があるとしています。ただし、このヘルプは公式ブログの「Gemini for Workspace in Drive」という表現を使っておらず、ブログの設定とヘルプの設定が同じ画面項目を指すかどうかまでは明記していません。そのため、管理者は上記の画面でDriveとDocsの両方の状態を確認するのが無難です。
| 立場 | 公式に書かれた条件 | 確認する場所 |
|---|---|---|
| 管理者 | DriveでGemini for Workspaceが有効なら、既定で利用できる | 管理コンソールのGemini for Workspaceの機能アクセス(上記の管理者向けヘルプ) |
| 利用者 | Workspaceのスマート機能が有効であること | ご自身のアカウントの設定(スマート機能とパーソナライズ) |
| 両者 | 対象のエディションまたはプランに含まれること | 前章の表と、契約中のプラン表示 |
使う前の準備:ノートブックを作ってソースを入れる
ノートブックの準備とは、Gemini Notebookで新しいノートブックを作り、資料をソースとして追加しておく作業のことで、Docsから参照できるのは既存のNotebookです。
公式ブログが参照できると書いているのは「既存の」Notebookなので、先にGemini Notebook側で資料を整理しておく必要があります。ノートブックの作成について、英語版ヘルプCreate a notebook in Gemini Notebook(2026年10月18日確認)には、ブラウザでGemini Notebookを開き、新しいノートブックを作成して、ポップアップで「Upload a source」を選び、ファイルを選ぶか新しいソースを探す、という流れが書かれています。
ソースの件数には上限があります。Learn about Gemini Notebook’s plansによると、1ノートブックあたりのソース数はStandardで50、Plusで100、Proで300です。ここでいう上限はノートブック側の上限で、Docsから参照できる件数の上限という意味ではありません。上限の詳しい読み方はNotebookLMの料金体系と無料版の上限|Google AIプラン別の違いにあります。
仮の例として、研修資料の案を作る担当者が、アンケート結果の要約1本とマニュアル3本を入れたノートブックを作ったとします(件数は一例です)。この場合、Docsに戻って「@」を入力し、そのノートブックを選ぶ、という順番になります。ノートブックにPDFなどをDriveから取り込む方法はNotebookLMとGoogle Driveを同期する方法|自動更新・手動同期・反映されない時の対処が参考になります。
「Docsへのエクスポート」とは別の機能
Docsへのエクスポートとは、ノートブックで作ったレポートなどをGoogleドキュメントとして書き出す操作のことで、ドキュメントからノートブックを参照する今回の機能とは向きが逆です。
前述のCreate a notebook in Gemini Notebookには、ノートブックのレポートをDocsに書き出せることと、書き出したDocsやSheetsで加えた編集はノートブックに反映されないことが書かれています。名前が似ていますが、整理すると次のとおりです。
| 比較軸 | Docsから「@」で参照する | ノートブックからDocsへ書き出す |
|---|---|---|
| 操作の起点 | Googleドキュメント側 | Gemini Notebook側 |
| ノートブックの役割 | 文書作成時の参照元 | 書き出す内容の元データ |
| 書き出し後・参照後の関係 | 出力にインラインの引用が付く(公式ブログ) | 書き出したファイルでの編集はノートブックに反映されない(上記ヘルプ) |
これは、編集部が公式の2つの記述を並べて整理した表です。どちらが向いているかは、書く場所が「Docsの中」か「ノートブックの中」かで決まります。
使えない時に確認する順番
使えない時の確認とは、公式ブログに書かれた条件を上から順に照らし合わせ、どこで外れているかを切り分ける作業のことです。
「@」を入力してもノートブックが出てこない時は、次の順に確認します。いずれも公式ブログ(Google Workspace Updates)の記載に対応した項目で、原因の断定ではありません。
- 契約中のエディションまたはプランが、前掲の対象の表に含まれているか。
- Workspaceのスマート機能が有効か。
- 管理者がGemini for Workspaceの機能アクセスをオンにしているか(DriveとDocsの両方)。
- 参照したいノートブックが、Gemini Notebookに既に作成されているか。
- サイドパネルまたは下部バーで「@」を入力しているか。
この5項目で外れが見つからない場合、ブログには提供の進み方として「Rapid ReleaseとScheduled Releaseのドメインで提供中」とだけ書かれているため、ご利用のドメインのリリース設定も管理者に確かめる価値があります。ブログに書かれていない原因を、この記事から断定することはできません。
NotebookLMとGemini Notebookの呼び方
呼び方の整理とは、今回の公式ブログがGemini Notebookという名称を使っていること、日本語版ヘルプのサイト名には別の名称が表示されていることを分けて押さえることです。
公式ブログは「Gemini Notebook」と書いています。一方、日本語版ヘルプGemini Notebook の使用量上限を管理するは、ページ上の表示が「NotebookLM ヘルプ」となっており、英語版のManage your Gemini Notebook usage limitsは「Gemini Notebook Help」です(いずれも2026年10月18日確認)。両者の関係について説明した公式の文は、私が確認した範囲では見つかりませんでした。この記事では、今回の発表に合わせて「Gemini Notebook」と書いています。NotebookLM全般の使い方はNotebookLMの使い方|資料整理・要約・音声概要まで解説にまとめています。
関連する使い方:Gmailと組み合わせる場合
関連する使い方とは、Docsでのノートブック参照とは別に、GeminiをGmailやGoogleドキュメントで仕事に使う全体像を知っておくことです。
ノートブックを使わずに、GeminiをGmailとDocsで日常業務に使う場合の考え方は、GeminiはGmailとGoogleドキュメントで仕事をどう変える?で扱っています。機能の提供状況は変わる可能性があるため、公式の更新を追う方法はGeminiの最新情報の確かめ方|リリースノートと提供状況の確認手順が役立ちます。
よくある質問(FAQ)
- Q1. Googleドキュメントでノートブックを参照するには何を入力しますか。
- 公式ブログでは、サイドパネルまたは下部バーで「@」を入力して既存のNotebookを参照すると説明されています(公式ブログ)。選択後の画面の細部は書かれていません。
- Q2. 個人のGoogle AIプランでも使えますか。
- 公式ブログの個人向けの対象には、Google AI ProとUltraが挙げられています。Plusは記載がないため、公式の表記で確認してください。
- Q3. 会社のWorkspaceで使えない場合、何を確認しますか。
- 対象エディションに含まれるか、スマート機能が有効か、管理者がGemini for Workspaceの機能アクセスをオンにしているかを順に確認します。管理者向けの設定は管理者向けヘルプにあります。
- Q4. スマホのDocsアプリでも使えますか。
- 公式ブログには対応環境の記載がありません。Docsのカスタマイズ文書作成のヘルプには「現在、この機能はパソコンで利用可能です」とありますが、ノートブック参照に同じ条件が当てはまるかは書かれていないため、断定できません(Docsのヘルプ)。
- Q5. 出力に引用は付きますか。
- 公式ブログは、Geminiが参照元に基づいて出力し、インラインの引用を付けると説明しています。正確さの確認は、引用元に当たって行ってください。
- Q6. ノートブックのレポートをDocsに書き出す機能と同じですか。
- 別の機能です。書き出しは、ノートブック側のレポートをDocsにするもので、書き出したファイルでの編集はノートブックに反映されません(Create a notebook in Gemini Notebook)。
まとめ
Docsでノートブックを参照するには、サイドパネルまたは下部バーで「@」を入力して既存のNotebookを指定します。対象は公式ブログに挙げられたエディション・プランで、利用者側はスマート機能、管理者側はGemini for Workspaceの設定が関わります。公式が示す手順は「@」までなので、使えない時は対象、スマート機能、管理設定、ノートブックの有無、入口の順に切り分けてください。
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